【不動産売却ガイドライン】不動産売却の方法や種類・注意点 | 鯨鑑定士の不動産売却

【不動産売却ガイドライン】不動産売却の方法や種類・注意点

2020.5.27

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不動産の売却を考えているけれど、何からはじめたらいいか分からず、時間だけが過ぎている方も多いのではないでしょうか?
不動産売却は難しいことも多く、初めの一歩を踏み出すには慎重になってしまうものです。

そこで、このページでは、不動産売却の方法や種類、注意点を解説します。
不動産売却のガイドライン的な位置付けのページになっていますので、初めての方はまずこのページをご覧ください。

不動産売却の流れ

不動産売却の流れ

まずは、不動産売却の全体の流れを知りましょう。全体像がわかると、不動産売却を「どこからスタートすれば良いのか」 が明確になるからです。

売却は、以下の7ステップで完結します。

売却相談

売却の背景や希望の金額、家の築年数などを、不動産会社に相談してみましょう。

物件の価格査定

不動産売却のスタートは、不動産会社による「価格査定」から始まります。売却金額の目安を知るためにも、まずは気軽に査定を受けてみましょう。

複数の不動産会社に査定してもらえる「不動産一括査定サイト」を利用することをおすすめします。

媒介契約

無事に売却を任せられる不動産会社を見つけることができたら、売却をしてくれる仲介会社との「媒介契約」をします。その際は、「一般媒介契約」を選びましょう。

販売活動

一般媒介契約が決まれば、販売活動に移っていきます。販売価格を決めたり、内覧の準備を始めたりしていきましょう。

売買契約の締結

売主と買主の意思表示が合意すると、「売買契約の締結」に移ります。一般的には、売主・買主・双方の仲介業者が集まっておこないます。

決済・引き渡し

不動産売却のクライマックスは「残代金決済・引き渡し」です。決済日は、「売買代金の金額授受」と、「不動産の引渡・登記申請」が行われる大切な日になります。

確定申告

不動産を売却して利益が出た場合には、売買の翌年3/15までに確定申告が必要です。確定申告までが終了できれば、すべての不動産売却が完了となります。

詳しくは、こちらの記事で解説しているので、チェックしてみてください。
不動産売却を成功させる7つの流れ【全体像を把握しよう】


さて、ここまでで、不動産売却のおおまかな流れは理解できたと思います。「まだよくわからない・・・」 という場合も、ご安心ください。

ここから先で、詳しく解説していきますので、順番に読み進めてみてください。

不動産売却は「仲介」と「買取」の2種類ある

不動産を売却することになった場合、一般的に「買取」と「仲介」の2種類を選択します。仲介と買取は、全く異なる売却方法なので、違いをよく理解しておきましょう。

不動産売却は「仲介」と「買取」の2種類ある

ちなみに、買取と仲介も「不動産会社が売却のお手伝いをしてくれる」という点は同じです。
買取と仲介には、メリットもあればデメリットもあります。よく理解して、どちらにするのかを決めましょう。

では、詳しく説明していきます。

買取とは

「買取」とは、不動産会社に売却したい物件を、直接買い取ってもらうという方法です。

買取のメリット・デメリットは以下の通りです。

買取のメリット

  • 仲介手数料がかからない
  • すぐに売却でき現金化までが早い
  • 瑕疵(かし)担保責任が免除される
  • さまざまな種類の買取をしてくれる
  • ご近所に知られずに済む

買取の一番のメリットは、物件の現金化までが早いということです。買い手を探す必要がないため、不動産会社と金額面で折り合いがつけば、すぐに売却することができます。

売却できたとしても手数料はかからない、という点もメリットのひとつです。
また、物件の広告を出す必要がないため、ご近所に売却を知られません。

買取のデメリット

買取のデメリットは、仲介と比べると売却価格が低くなってしまう点です。

せっかく不動産売却をするのなら、なるべく高く売却したいですよね。即決できるというメリットがある反面、買取では物件の市場価格の7~8割で取引されてしまいます。

不動産会社が買取をする理由は、転売目的のためです。一般の価格より安く購入されてしまうのは、仕方ないといえば仕方ないですよね。

不動産売却をする際に、買取を選択する人はごく少数です。ほとんどは、次のご紹介する仲介という方法を選択します。

仲介とは

「仲介」とは、不動産会社に買い手を探してもらい、手続や契約を成立させる方法です。
仲介のメリット・デメリットは以下の通りです。

仲介のメリット

  • 買取に比べると高い金額で売れる
  • 一般の相場で売却できる
  • 不動産会社に任せることができるので安心

仲介のメリットは、買取より高い金額で物件の売却ができる点です。

不動産会社が仲介をおこなうには、宅地建物取引業の免許と、宅建という資格を持つ人が必要。つまり、不動産に詳しいプロに任せることができるのです。

信頼できる会社さえ見つかれば、不動産の売却は成功といえます。

仲介のデメリット

  • 売却するまでに時間がかかる
  • ご近所に知られる
  • 仲介手数料がかかる
  • 瑕疵(かし)担保責任が免除されない
  • 現金化には多少時間がかかる

デメリットは、売却価格や条件、売り出し時期などにより、すぐに買い手が見つかるとは限らない、という点です。

仲介の場合は、買取に比べてメリットよりデメリットのほうが多いですが、急ぎで販売しなければいけない理由がなく、高く不動産売却をしたいなら、仲介を選ぶようにしましょう。

実際、不動産を売却するほとんどの人は、仲介を選択しています。

例外:個人売買について

不動産売却の例外として、「個人売買」という方法もあります。

個人売買とは、親族などの個人間で取引をする方法です。基本的には、口約束で売買が完結するケースが多いので、言った言わないなどの曖昧な解釈で、トラブルが起きやすい売却方法でもあります。

一方で個人売買は、不動産会社に依頼しないので、仲介手数料などの費用が全くかかりません。双方が納得すれば物件を売却できるため、とても気楽な取引でもあります。

個人売買はあまり一般的ではありませんが、もし個人間で売却するのなら必ず、不動産売却に関する契約書を作成し、契約を交わすようにしましょう

不動産会社を選ぶときの3つの注意点とは?

不動産売却を成功させるには、依頼する不動産会社選びが最重要
依頼する不動産会社さえ間違えなければ、あなたの不動産売却は成功したようなものです。

不動産会社を選ぶときの注意点は、以下の3つです。

  1. 信頼できる不動産会社を選ぶ
  2. 一般媒介で契約してくれる業者を選ぶ
  3. 複数の会社の査定を受ける

それぞれ、解説していきます。

不動産会社選びの3つの注意点

信頼できる不動産会社を選ぶ

不動産会社を選ぶときは、「物件を高く査定してくれたから」という理由だけで決めてはいけません。
信頼できる会社を選ぶポイントは、以下の通りです。

  • 適正な査定価格を提示してくれる
  • 査定の理由をしっかり答えてくれる
  • 担当者が親身になってくれる
  • 有名な不動産会社というだけで選ばない

高い査定価格を提示してくれたり、有名大手だったりする会社が、必ずしも「当たり」 というわけではありません。

たとえば、「絶対に希望価格以上で売却できるので任せてください!」という甘い言葉に流されて契約を結んでも、実際は「売れなかったので、価格を下げましょう」と平気で言われて、売却価格が安くなって損をしてしまうかもしれません。

  • 査定価格の根拠・理由を聞いても回答が曖昧・・・
  • こちらの質問や相談に対して、事務的な回答ばかり・・・
  • 提案の熱量があまりない・・・

このような不動産会社は、避けたほうが安全かもしれません。

査定価格の根拠が明確であったり、現実的な適正価格を提示してくれたり、親身になって対応してくれたりする不動産会社を選ぶようにしましょう。

一般媒介で契約してくれる業者を選ぶ

媒介契約は、以下の3種類があります。

  • 専任媒介
  • 専属専任媒介
  • 一般媒介

このなかで選ぶべきは、「一般媒介」 です。

一般媒介とは、複数の不動産会社に同時進行で仲介をしてもらえる契約です。
一般媒介は、複数の不動産会社に仲介を依頼できますが、専任媒介と専属専任媒介は、1社しか仲介依頼することができません。

一般媒介では複数の不動産会社が競って販売活動をしてくれるので、依頼するこちら側としてはメリットが多いです。複数の不動産会社が販売するということは、それだけ物件が売れやすくなるわけですから。

ただ、不動産会社にとって、一般媒介はあまり旨味のある契約ではありません。競争が激しくなるので、不動産会社には不利な契約なのです。

なるべく早く物件の買主を見つけるためには、「一般媒介契約」を不動産会社と結び、一気に販売活動を進めることがポイントです。

そのため、専任媒介や専属専任媒介を勧めてくるケースが多いわけですが、断固として、一般媒介でお願いしたいという姿勢を貫きましょう。高く売るためには、そこは妥協してはいけません。

複数の会社の査定を受ける

時間がないからといって、一社だけの査定で売却を決断するのは危険です。
「面倒だし、一番最初に査定してくれた不動産会社にお願いしようかな」という考えは、取り去ってください。

まず、不動産会社にはそれぞれの特色があり、会社によって査定金額が異なります。査定額が異なる理由は、不動産会社ごとに得意とするエリアや物件内容が違うからです。

そのため、複数の不動産会社に査定依頼をしなければ、一番高い査定額を提示してくれるところと出会えないのです。たまたま最初に依頼した会社の査定額が一番高かった・・・というケースは希でしょう。

だから、必ず複数社に査定を依頼する必要があるのです。
とはいっても、不動産会社1社1社に足を運んだり、電話をしたりする時間はなかなかないですよね・・・。

そんなときは、ネットで簡単に査定ができる「不動産一括査定サイト」を利用しましょう。

不動産一括査定とは、売りたいと思っている物件の査定を一括で比較できるサービスのことです。査定を依頼するだけなら、費用が発生することはありません。完全無料のサービスです。

不動産情報や個人情報を入力するだけで、複数の不動産会社を簡単に見つけることができます。

詳しくは、以下の記事をぜひチェックしてみてください。

また、当サイトがおすすめしている不動産一括査定サイトを、以下の記事でまとめています。

こちらを参考にして、どのサイトを使うのか決めてみてください。

不動産売却における9つの注意点

ここからは、不動産売却における注意点を9つ、ご紹介します。

不動産売却における9つの注意点

マンションの内覧についての注意点

まず、マンションの内覧についての注意点です。

マンションの購入希望者から「内覧をしたい」 という問い合わせは、ほぼ必ず出てくるので、部屋をキレイにしておきます。ちなみに、部屋に荷物を一切置かないことで、部屋が広く見えます。

また、玄関や水回りなどがキレイだと、全体の印象がよくなります。ハウスクリーニングを入れて業者に掃除してもらうこともオススメです。

売却する物件に住む人の気持ちを考えて、「こんな家に住みたい」とワクワクしてもらえるように、できる限りのことをしていきましょう。

引き渡し後のトラブル:瑕疵担保責任に注意

引き渡し後に一番多いトラブルは、瑕疵(かし)担保責任についてです。

たとえば、引き渡し後に、「雨漏り」 や「シロアリの被害」 「給排水管の故障」 のような、物件の不具合や欠陥が見つかったとしましょう。

もし、このような「隠れた瑕疵(かし)」があり、その状況を知っていたにも関わらず、買主に嘘をついて売却してしまうと、売主はその責任を負うことになります。

これが、瑕疵(かし)担保責任です。

マンションなどの物件情報については、仲介してくれる不動産会社に正確に報告しましょう。ここの部分がおろそかになると、不動産売却後に、思わぬトラブルに巻き込まれてしまう恐れがあります。

とはいえ、売主自身も気づけない「見た目ではわからない欠陥」が隠れている場合もあるでしょう。

引き渡し後いつまで売主が責任を負うかといった、瑕疵担保責任の範囲を契約時に決めておくと、場合によっては責任が免除される場合があります。不動産会社に相談してみましょう。

土地・一戸建て売却の注意点

土地や一戸建てを売却するときの注意点は、土地の範囲を特定し、隣接地との境界線をハッキリ定める、ということです。

境界が確定しているかどうかを調べるには、「測量図」や「筆界確認書」などの書類が必要になるので、用意しておきましょう。この2つの書類だけでなく、隣地隣接した土地との境界の目印になる「境界標」 もあるとベストです。

土地の境界線がハッキリ定まっていないからといって、売却できないわけではありませんが、土地を高く売るためには隣接地との境界線を明確にするほうが有利です。

それに、境界線が定まっていないと、デメリットも多いのです。

「購入する土地がどこからどこまでなのか分からない」といった、あいまいな状態で購入したいと思う人は少ないからです。隣接地とのトラブルも心配になるでしょう。

また、境界が定まっていないと、購入者が住宅ローンを利用する場合に、ローンの審査が通らないこともあります。そのため、境界線はなるべく確定させておくべきだといえます。

もし、境界が明確でない場合は、測量を依頼するといいでしょう。ただし、費用は数十万円かかるケースもあるので注意が必要です。

補足:土地にも瑕疵担保責任がある

土地にも、マンションや一戸建て同様、瑕疵(かし)担保責任があります。

土地の瑕疵(かし)は、マンションなどの物件よりも莫大な費用を請求されるかもしれないので、注意が必要です。

瑕疵(かし)担保責任は、事前に売主が買主に瑕疵(かし)の情報を正確に伝えなかった場合、売主がその負担を負うべきだという考えです。

土地における瑕疵(かし)の例は、以下の通りです。

  • 敷地の土壌汚染
  • 地盤の弱さにより土地が陥没
  • 事故や自殺
  • 敷地に廃棄物が埋まっていた

土地の売買においては、土地を購入して終わりではなく、購入した土地の上に建造物を建てる場合がほとんどです。

土地の瑕疵(かし)があった場合、購入者は建造物を建てる前に、土地の整備をしないといけません。

廃棄物の撤去や汚染除去・地盤の強化工事など・・・。

これらは、高額な費用がかかります。

とくに、土地や一戸建ての売却で注意したいことは、「土壌汚染と地下廃棄物」についてです。もし土壌汚染と地下廃棄物があることを知っていたのに隠していた場合、これらの費用を請求されると、莫大な金額になる可能性があります。

また、過去にその売却予定の土地で事故(自殺や殺人など)があった場合は、心理的瑕疵と見なされます。

そのため、売却する土地で自殺や殺人などが起きたという事実を、売主が知っていたにも関わらず、買主に何の説明もなく売却をした場合にも、瑕疵担保責任が発生します。土地そのものに問題がなかったとしてもです。

知っている情報については嘘をつかず、隠さないことが重要ですね。

売却益が出たときの注意点

不動産を売却して利益が出ると、所得税や住民税などの高額な納税が必要になることがあります。

売却利益が出たかどうかの判断基準は、簡単にいうと「買ったときよりも高く売れた場合」です。その利益分は「譲渡所得」と見なされ、税金がかかってしまいます。

売却益が出たときの注意点は、不動産の保有期間です。

【保有期間が5年以下の場合】
短期譲渡所得として扱われてしまいます。この場合の所得税率は30%で、住民税率は9%もかかってしまいます。

【保有期間が5年以上の場合】
5年を経過していれば、長期譲渡所得として扱われます。この場合の所得税率は15%、住民税率は5%です。

このように、保有期間によって、税率が大きく変わります。あと少しで5年を超えるという場合には、売却時期をずらしたほうがいいかもしれませんね。

税金の控除について

マイホームを売却する際には、3,000万円までの利益なら控除が受けられます。
売却益が出た場合でも、3,000万円までは控除されるので、納税額が大幅に軽減できます。

詳しくは、以下の国税庁のページを参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm

買い替えの注意点

いろいろな変化や状況に応じて、マイホームの買い替えが必要になる場合もありますよね。その場合の注意点は、売却と購入のタイミングです。

物件が売れてから住み替えるのか、次の物件が決まってから売り出すのか、そのタイミングが重要です。

先に売る場合とあとに売る場合のメリット・デメリットを比較して、あなたに合った方法を考えてみてください。

先に売る場合(先行売却)

まず、先に自宅を売却してから、買い替え先の物件を探し始める場合のメリット・デメリットをご紹介します。

先行売却のメリット
  • 自宅の売却期間にゆとりがある
  • 資金計画を立てやすい

先に自宅を売却するメリットは、買い替え先の物件をまだ決めていないので、時間にゆとりがあることです。「いつまでに売らないといけない」と、売却を急ぐ必要はありません。

売却価格やその他の条件面についても、妥協することなく、余裕を持って売却活動を進めることができます。

また、買い替え物件の資金計画を立てやすいことも、メリットのひとつです。
先に自宅を売却できれば、その売却代金を買い替え物件の資金にあてることができます。

先行売却のデメリット
  • 買い替え先の物件を探す期間に限りがある
  • 見つからなければ仮住まいが必要

売却先行型のデメリットは、いま住んでいる自宅の売却を先におこなうため、自宅の引渡し日までに買い替え先の住まいを探す必要がある点です。

また、買い替え先が見つからない場合は、仮住まいが必要になってしまいます。仮住まいに移動するための余計な引っ越し作業が発生しますし、仮住まいの家賃も大きな負担です。

先に買う(先行購入)

次に、先に買い替え先の物件を購入してから、自宅の売却を始める場合のメリット・デメリットをご紹介します。

先行購入のメリット
  • 買い替え先の物件を探す期間にゆとりがある
  • 気に入る物件が見つかるまでゆっくり探せる

先行購入のメリットは、気にいる物件を納得いくまでじっくりと探せることです。

また、次の住まいが決まっていれば、仮住まいも必要ありません。新しい自宅にそのまま引っ越せるので、余計な出費を抑えられます。

先行購入のデメリット
  • 自宅の売却期間に限りがある
  • 売り急ぐ必要がある
  • 売れなければ二重ローンになる可能性もある

先行購入のデメリットは、現在住んでいる自宅の売却資金を、買い替え先の物件購入資金に充てようと考えている場合におきます。
その場合、買い替え先の物件決済日までには、現在住んでいる自宅の売却手続きを完了させる必要があります。

もし、今の自宅に住宅ローンの残債がある場合は、買い替え先の物件の住宅ローンと合わせて、支払いが二重になってしまうこともあります。

ちなみに、住宅ローンが残っているなら、「先に売る(先行売却)」 を選ぶのが一般的です。

反対に、住宅ローンを完済していて、資金に余裕があるなら、買い先を探す期間にゆとりがある「先に買う(先行購入)を選ぶと良いでしょう。

共有名義の注意点

たとえば夫婦など、不動産が共有名義になっている場合には、夫婦で話し合って売却に同意しないと物件の売却できません。売買契約書にも、夫婦二人の署名捺印が必要です。

二人のうち一人の持分が2分の1だからといって、不動産の面積を半分ずつ所有しているわけではありません。そのため、面積の半分だけ売却することもできません。

このように、共有持分を持っている人がいたら(たとえ100分の1であっても・・・)、その共有者全員が同意しないと、不動産の売却ができないのです。

ちなみに、共有名義かどうかは、登記事項証明書(登記簿謄本)を見ればわかります。「持分2分の1」 などと記載されていれば、共有名義だということです。

住宅ローンが残っているときの注意点

住宅ローンが残っている場合に気になるのが、「ローンの残債があっても、家は売れるのか?」 ということです。

結論からいうと、条件を満たせば売却はできます。

その条件とは、物件の抵当権を抹消する、という条件です。具体的にいうと、物件の引き渡しまでに、住宅ローンを完済するということです。

住宅ローンを組んだ物件には、必ず抵当権が設定されます。抵当権とは、お金を貸す代わりに、物件を担保にできる権利です。債権者である金融機関は、この抵当権があることで、大きなお金(ローン)を貸せるわけですね。

そして、もし住宅ローンの返済が滞れば、債権者は抵当権を使って、物件を強制的に競売にかけることができるのです。当然、そんなリスクがある物件に買い手は絶対につかないので、抵当権が残ったままの物件は売却ができません。

しかし、物件の引き渡しまでに住宅ローンの返済目処がついていれば、抵当権を抹消した状態で引き渡せるので、売却は可能です。

たとえば・・・

  • 物件の売却予想価格:4000万円
  • 住宅ローン残債:4000万円

この場合は、売却利益で住宅ローンを相殺して完済可能なので、売却は問題ありません。

  • 物件の売却予想価格:3800万円
  • 貯蓄:200万円
  • 住宅ローン残債:4000万円

このような場合も、売却利益と貯蓄を合わせれば住宅ローンを返済できるので、抵当権を抹消して物件を売却できます。

ただ、売却利益と、そのほかの貯蓄などを合わせても住宅ローンを返済できない場合もあると思います。この場合、絶対に売却はできないのでしょうか?

ひとつ、方法があります。任意売却という方法です。詳しい方法や注意点を、次の項で解説します。

最終手段「任意売却」 の注意点

任意売却は、住宅ローンが支払えないときに使う最終手段です。できれば、あまり使うべきではありませんが、「どうしても・・・」 というときの選択肢といして、覚えておきましょう。

任意売却のおおまかな流れは、以下の通りです。

  1. 任意売却対応の不動産会社に相談する
  2. 物件を査定してもらい、今後の方策を担当者と話し合う
  3. 査定額や方策に合意したら、媒介契約を結ぶ
  4. 不動産会社が債権者に対して、ローン残債の値下げ交渉をおこなう
  5. 販売活動をして買い手がつけば、物件価格について債権者に合意をとる
  6. 買主と売買契約を締結
  7. 買主から代金を受け取り、ローン返済(抵当権抹消)

以上の流れで、物件を売却できます。

任意売却は、強制的な競売よりも高く売れます。競売の場合、買い手は投資家がメインになるので、どうしても価格は安くなりますが、任意売却の場合は買い手の幅が広いので、高値で売れる買い手も見つかりやすいのです。

もちろん、任意売却は普通の売却に比べれば、価格は下がります。あくまで、競売と比べれば高い、というだけのことです。

また、そもそも任意売却業務に対応している不動産会社は、かなり少ないのが現状です。任意売却には、不動産知識だけでなく、高度な財務系知識が必要だからです。

相続した不動産を売却するときの注意点

相続した不動産を売却する場合、亡くなった人の名義から、相続する人の名義に変更しておかなければいけません。その場合、「相続登記」が必要になります。

相続登記とは、不動産の所有者を、亡くなった人から相続する人へ名義変更(データ変更)することです。つまり、故人の名義から相続する人名義へ登記申請することによって、物件の所有者が変わるということです。

この相続登記の手続きをすれば、不動産の所有者名義を相続人に変更することができるので、不動産を売却できるようになったり、新たな相続人がでてきたりするなどの相続トラブルを回避することもできます。

この相続登記は自分でおこなうこともできますが、複雑な場合もあるため、司法書士や弁護士などに依頼するとスムーズです。

不動産売却ガイドライン まとめ

ここまで、不動産売却の流れや方法、それぞれの状況別における注意点を解説してきました。

不動産売却ガイドラインまとめ

不動産売却に関する知識や情報は、山のようにあります。ここで解説した知識は、ほんの一部の、最低限の知識に過ぎません。勉強しようと思えば、いくらでも知っておくべきことはあります。

ただ、すべてを正確に把握するのは、あまりに時間がかかります。それに、それをする必要もありません。

あなたの目的は、不動産売却の専門家になることではないですよね? であれば、最低限の知識を知っておけば十分です。あとは、不動産会社のプロに相談しながら進めていけば大丈夫です。

とはいえ、ハズレの不動産会社を選んでしまうと大変です。不動産売却が成功するかどうかは、不動産会社選びにかかっています。適当に決めてしまう前に、以下の記事を読んで、正しい不動産会社の選び方を知っておきましょう。

また、以下の記事ではおすすめの不動産査定業者を一気にご紹介しています。業者を比較するのに便利なので、こちらもぜひチェックしてください。

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