空き家を放置すると税金が6倍に?固定資産税と賢く売る方法を徹底解説 | 鯨鑑定士の不動産売却

空き家を放置すると税金が6倍に?固定資産税と賢く売る方法を徹底解説

2020.10.5

2020.10.5

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実は近年、少子高齢化や人口の減少に歯止めがかからず、総人口よりも総住宅数の方が上回る、住宅供給過多の状況が続いています。
空き家が増え続けていることが問題となっていることをご存知の方は多いでしょう。

住宅を相続したけどどうしたらよいか分からない、家を取り壊すと税金が高くなるという理由から、人が住まない空き家が放置され続けているのが現状です。

空き家を放置することは第三者への危険を生むなどの物理的リスクばかりが目につきますが、空き家を減らすことを目的とした法律によって税金が6倍になるなど、所有者に金銭的なリスクも生じるようになりました。

所有し続けていることでトラブルが生じる可能性が高く、資産がマイナスになっていくかもしれません。

このようなリスクを回避するため、何らかの対策を講じる必要があります。
そこで今回は、空き家を放置することのリスクや対策方法について解説してまいります。
空き家を放置するとどんなリスクがあるの?どうして税金が6倍になるの?などといった空き家に関する基礎知識について詳しくご紹介します。

また、リスクを回避する対策方法として、賢く売る方法や空き家を所有し続けたい方にピッタリな空き家管理代行サービスについてもお伝えしてまいります。
空き家を所有している方や売却をお考えの方は是非参考にして下さい。

空き家の定義

空き家=長年人が住んでいない、使われていない家と思われている方も多いでしょう。
実は空き家には定義があることをご存知ない方も多いようです。
まずは、空き家の定義についてみていきましょう。

国土交通省によると、空き家とは一年以上住んでいない、または使われていない住宅のことを指します。

空き家の判断基準として挙げられるものは以下の通りです。

  • 人の出入りがない
  • ライフライン(電気・ガス・水道等)の使用状況
  • 管理状況
  • 所有者への確認
  • 所有者の住民票
  • 不動産の登記記録
  • 住宅の用途
空き家と認定された場合は特定空き家に指定される

上記の確認を行い、一年間使用されていないと認められれば、その住宅は空き家と確定付けられます。

こざかな生徒
こざかな生徒

たった一年で空き家認定されてしまうのですね!

判断基準は様々ありますが、周辺に危害を及ぼすおそれのある住宅は特定空き家に指定され、ペナルティを課されることもあるのですよ。

クジラ先生
クジラ先生

空き家として認められる住宅が景観を損なっている、放置していると倒壊の危険性がある、衛生上有害となり得るものと認められた場合、その空き家は特定空き家に指定されます。

特定空き家に該当すると判断するのは各自治体です。

各自治体は空き家に対する法的権限を持っており、物件の状況把握や措置検討のために物件への出入りをすることができるほか、所有者に必要な措置の助言や指導、勧告や命令を行うこともあり、所有者が従わない場合は強制撤去することもあります。

空き家を放置するリスク

空き家として認められた物件を放置すると様々なリスクを生みます。

  1. 危険を発生させる
  2. 犯罪のターゲットになる
  3. 害虫や害獣が発生する
  4. 近所に迷惑をかける
  5. 固定資産税が上がる

なぜそのようなリスクが生まれるのか、詳しくみていきましょう。

  1. 危険を発生させる

空き家を放置していると、住宅の老朽化が進みます
同じように雨風にさらされている住宅でも、人が住み管理をしているところと空き家とでは劣化具合は歴然です。

老朽化はいずれ破損へとつながり、さまざまな事故の原因にもなるでしょう。
例えば屋根や壁、塀が倒壊すると、近くを通行する人や近隣の住宅を傷付けてしまうかもしれません。

ゴミをそのままにしていたり、空き家だからと目を付けられゴミの不法投棄をされ、異臭が発生する恐れもあります。

空き家の危険によって第三者へ危害を加えたり、精神的苦痛を与えた場合、所有者は多額の賠償責任を負う可能性もあります。

  1. 犯罪のターゲットになる

人目に付きにくい空き家は、詐欺や犯罪の温床になる可能性があります。
ニュースでも、住人がいない空き家に犯人が潜伏していたなんてこともよく耳にします。

空き家で大麻を栽培していたり、悪用された現金や商品を受け渡ししたり、空き家の郵便受けを使い秘密裏に郵便のやり取りをしたり。

このような空き家を利用した事件は過去に何度も行われてきました。
空き家の所有者が事件に全く関係ない場合でも、犯罪を行う場所を提供していたとして共犯を疑われることも少なくありません。

  1. 害虫や害獣が発生する

空き家を放置していると次第に衛生状態が悪くなります

湿気によるカビの発生、使用していない水道管の乾燥、ほこりや腐敗した建具。
これらはゴキブリやハエ、シロアリ、ハチなどの害虫の棲み処となる絶好の条件ですから、時間の経過とともにその数は増していくでしょう。
数が増えれば近所の住宅にまで影響を及ぼし、所有者以外に対して多大な迷惑をかけることになります。

また、猫やネズミなどの害獣の棲み処になる可能性もあり、エサを探してゴミ回収所をあさったり、異臭による被害を空き家周辺にまで与えることになります。

  1. 近所に迷惑をかける

ここまでご紹介した空き家放置のリスクは、全て近所の住人への迷惑につながります。
所有者が故意に行ったことでなくても、なんらかの危害を与えた場合、損害賠償を請求される可能性があります。

また、手入れされていない空き家を放置すると、地域の景観を損なうことにもつながります。

たとえ1件でも近所に周辺住民に影響を与えるような空き家があった場合、その地域の評判は悪くなりますし、近所の不動産の資産価値にも影響を及ぼしてしまうでしょう。

  1. 固定資産税が上がる

空き家が地域住民の防災や衛生、景観などに悪影響を及ぼすとした場合、特定空き家に指定されます。
特定空き家に指定されると、固定資産税の特例が解除され、その不動産の所有者は多額の税金を支払わなければならなくなります。

空き家を放置すると様々なリスクが発生したり固定資産税が増税される

空き家を放置すると固定資産税が6倍になる

空き家を放置することで所有者には数々のリスクが生じますが、その中でも固定資産税等税金に関するリスクは大変大きいものです。
なぜなら、特定空き家に指定されれば、固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍の金額となってしまうからです。

固定資産税とは、毎年1月1日時点で固定資産を所有する人に課される税金で、その税額は固定資産を評価した価格をもとに決められます。
都市計画税とは、毎年1月1日時点で都市計画法による都市計画区域のうち、市街化区域内に固定資産を所有する人に課せられます。

これらの税金は地方税であり、各市町村に対して納める税金で、不動産を所有し続ける限り支払っていかなければなりません。
固定資産税の税率は固定資産税評価額の標準税率は1.4%、都市計画税の制限税率は最高0.3%となっています。

ただし、土地に居住用住宅が建っている場合、特例によってその土地の固定資産税の税率が大幅に軽減されます。
下記の表は固定資産税の特例をまとめたものです。

住宅用地の特例の一覧です

区分区分固定資産税都市計画税
小規模住宅用地住宅用地で200m2以下の部分固定資産税評価額×1/6固定資産税評価額×1/3
一般住宅用地小規模住宅以外の住宅用地固定資産税評価額×1/3固定資産税評価額×2/3

区分に記載されている要件を満たしている住宅用地の場合、固定資産税は最大1/6まで軽減されます。

例えば固定資産税評価額が900万円の土地の場合、その土地に特例の要件を満たす住宅が建築されていれば固定資産税は150万円まで減税されることになります。

しかし、特定空き家に指定されれば、固定資産税には本則通り1.4%の税率が課されます。
つまり、1/6まで減額されていた税金が元に戻ってしまうということ。

そのため、空き家を放置すると税金が6倍になってしまうと言われているのです。

しかしながら、空き家が特定空き家に指定されたからといって、すぐに特例の適用が外されるわけではありません。

法的権限を持つ行政機関による立ち入り調査

特定空き家に指定

除去や修繕など必要な措置の助言や指導

勧告

特例の適用解除

取り壊し等の命令

行政が解体等を行う行政代執行

このように空き家を調査、指導する行政側の勧告を無視した場合に、特例の適用が解除されます。

これまで、更地では固定資産税がかかるからと、誰も住まなくなった住宅を取り壊さずに空き家として放置していた方も多いと考えられますが、法改正によって税金等のペナルティが課されることになりました。

自治体の指導に対応せずにいた場合、そのペナルティは更に重いものになるでしょう。
所有者のリスクをこれ以上増やさないためにも、空き家に該当する場合は早期に対策する必要があります。

空き家放置で固定資産税が最大6倍と都市計画税が最大3倍になってしまう

住宅ローン控除が受けられなくなる場合も

転勤など、想定外に起こったライフプランの変更によって、まだ新しい持ち家が空き家になってしまう方も少なくありません。
その時気になるのは住宅ローンの問題です。

住宅ローンの契約には原則として契約者本人が居住することという条件があり、その条件によって金利の優遇や住宅ローン控除が適用されています。

例えば、住宅ローン契約者だけが単身赴任をして、配偶者や子供など他の家族が持ち家に残る場合は住宅ローン控除を受け続けることができます。
しかし転勤に家族同伴で行く場合は、住宅ローンの契約に含まれる居住の用に供していることになりませんので、住宅ローン控除を受けられなくなってしまうのです。

住宅ローン控除は家族で引っ越すと適用外になる

空き家となってしまった場合は契約違反の状態になる可能性があり、場合によっては住宅ローンの残債務を一括請求されてしまうかもしれません。
たとえまだ新しい住宅であっても、そこに人が住んでいなければ空き家のリスクが生じるうえ、住宅ローンのリスクも生じてしまうのです。

空き家は利益を生まない

空き家のままだと、本来得られるはずの利益を得ることができません。
むしろ、維持管理費、税金に多額の費用を費やすことになる可能性も考えられます。

空き家を活用せず、そのまま維持しておくことは可能です。
しかし、特定空き家に指定されないためには、以下の管理をする必要があります。

  • 郵便物の回収
  • 建物のひび割れや劣化等の補修
  • 窓を開けて換気
  • ゴミの処分(不法投棄がある場合)
  • 庭の草むしりや樹木の剪定

このように、定期的に適切な管理を行わなければ、行政の判断によって特定空き家に指定されてしまうでしょう。

ただ、定期的な維持管理にも費用がかかります。
空き家へ向かう交通費、水道、ガス、電気などのインフラ維持費、固定資産税等の税金、建物の保険などの費用もかかります。

所有者にとってリスクやデメリットが目立つようでしたら、なんらかの活用を目指すことをおすすめします。

空き家対策特別措置法

全国的に問題になっている空き家問題。
都市部、地方関係なく、国内のあらゆる地域で問題が顕著化しています。

以前は自治体独自で制定した空き家条例などによって対策が行われてきましたが、法的効力を伴わないために最終的な判断は所有者に委ねざるを得ませんでした。

しかし、2015年2月に国の法律で空き家対策特別措置法が制定。

通称、空き家法とも呼ばれるこの法律により、各行政が権限を持ち、特定空き家の指定や指導、命令を行うことが可能となりました。

ただしこれは、所有者にとってデメリットばかりではありません。
同時に、空き家を発生させないための特例措置も設けられ、空き家の所有者が何らかの対策を行うことでメリットを得られる仕組みも出来上がっているのです。

空き家の活用方法の一つとして挙げられる売却はこれまでとてもハードルの高いものでした。
空き家は相続されたものだったり、取得から時間が経過しているため取得費が不明の場合が多く、譲渡所得税が高くなる、取り壊すと固定資産税が高くなってしまうなどの理由からです。

ですが税制改正により、相続によって取得した空き家を売却して発生する譲渡所得税が発生しにくくなりました

また、空き家を取り壊さないと特定空き家に指定されてしまうため、空き家を取り壊さないことで得られていた税金等のメリットも薄れつつあります。

阻害要因となっていた空き家の売却、取り壊しに関するデメリットが解消されてきた今、維持費等の費用を考えれば、空き家の売却で得られるメリットは大変大きいものといえるでしょう。

空き家を賢く売る方法

空き家の活用方法で最も多いのが売却だと言われています。
空き家の維持管理から解放され固定資産税等の税金の負担を負わずに済むため、売却して収益化し、資産活用する方が増えているようです。

ここからは、空き家を売却するための基礎知識や賢く売る方法について解説してまいります。

空き家を売却するには下記の二つの方法があります。

  1. 家+土地で売却
  2. 更地にして売却

それぞれのメリットとデメリット、注意点などについて詳しくみていきましょう。

1.家+土地で売却

この方法は建物が付いた土地として売却する方法です。
いわゆる中古一戸建てとして売ることをいいます。

昨今、土地の価格や建物建材の値段が上がり、新築一戸建ての価格上昇は止まりません。
そのため、中古一戸建てや空き家のような古家付き土地を購入し、リフォームしたいと考えている買主も多くなっています

特に、都心部や人気住宅地の土地の需要が高い場所にある空き家なら、建て替えを検討している買主からの需要も見込めるでしょう。

ただしこの方法での売却は、空き家の築年数によって売れやすさが大きく変わります。

建物の資産価値は築20年でゼロに

一般的に、木造の居住用住宅は築20年を超えると資産価値がゼロになると言われています。
もちろん、建物の寿命が尽きたわけではありませんが、税法上定められている木造住宅耐用年数が22年とされているためだと考えられます。

また、築20年を過ぎている物件の購入では原則として住宅ローン減税を受けられなくなるという買主側のデメリットもあります。

こういったことから、築20年を境に売却のしやすさや価格が大きく変わると考えておきましょう。

築20年以内中古住宅として販売
築20年以上古家付き土地として販売

空き家を売却する際は築年数に応じて上記のような方法によって売却しましょう。
住宅の現況に見合った売り方をすることで価格設定もしやすくなり、買主に検討してもらいやすくなります。

中古住宅として販売する場合

築年数が20年以内なら中古住宅として売却すると良いでしょう。
あまり築年数が経っておらず、住宅の状態が良ければ、買主が購入後そのまま住むことができます

一般的に空き家となれば建物の価値がゼロに等しいものとなりますが、状態の良い空き家なら建物にも値段が付くため高く売れる可能性があります。
ただし、築年数が経過するごとに資産価値が低下し、購入需要が下がっていくことに変わりありません。

築年数が浅いほど高く、売れやすくなることを踏まえ、早めに売却活動を始めることをおすすめします。

中古住宅の購入希望者は築10年までの物件を中心に探しています。
築10年を迎えると売却のしやすさが変わりますので、それ以前の空き家をお持ちのかたは早めの売却を検討しましょう。

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

空き家の売却を検討しているならすぐに行動した方がよさそうですね!

古家付き土地として販売

築20年を超えている場合は、古家付き土地として販売すると良いでしょう。
築20年程度ならまだまだ中古住宅として売れるのでは?と思われるかもしれませんが、このような販売方法をとることで売れやすさが格段に変わります

近年、中古住宅の市場流通が徐々に増えており、特に郊外の物件に関しては供給過多になりつつあるとも言われています。
そのような中で築20年を超えた物件を売りに出しても、他の条件の良い物件の中に埋もれてしまい、購入需要層の目に留まりにくくなると考えられます。

売れないまま時間が経過し、築年数を重ねていくことになってしまうかもしれません。

しかし、土地をメインとした古家付き土地として販売すれば、リフォームや建て替えを検討している人の目に付きやすくなり、早期の売却が目指せるのです。

古家付き土地売却のメリット

古家付き土地売却には下記のようなメリットがあります。

  • 取り壊し費用をかけずに売却できる
  • 固定資産税を節約できる

古家付き土地売却最大のメリットは、有者が空き家の取り壊し費用をかけることなく売却できる点です。
取り壊し費用については後術しますが、木造で4~5万円程度が目安。
決して安い費用とは言えませんし、その分の手間も掛かりますので、それらを抑えて売却できるのは大変大きなメリットといえるでしょう。

築20年を超え、古家として扱われる住宅の財産的価値は大変低くなっており、固定資産税や都市計画税が新築時よりも大幅に減少しています。
更に、特定空き家に指定されていなければ固定資産税の住宅用地の特例が適用されたままのため、固定資産税は最大1/6、都市計画税は最大1/3まで軽減されていて税制面でのメリットも大きいといえます。

特定空き家に指定される前に古家付き土地として販売すれば、固定資産税が安いまま売却活動を行うことができるうえ、買主へ良い印象も与えられるでしょう。

古家付き土地売却のデメリット

古家付き土地として売却する際は、瑕疵に関するトラブルに注意が必要です。

瑕疵とは、造成不良や設備の欠陥などといった一見分からない欠陥のことです。

通常備えられているはずの品質や性能に不備がある場合、売主は瑕疵担保責任に問われます。
不動産の売却には瑕疵担保責任が課されるのですが、特に築年数の経過した古家の場合は何らかの問題が生じている確率が高くなりますので、売却後に瑕疵担保責任に問われる確率も高くなります。

ただし、瑕疵に関するデメリットを抑える方法もあります。
それは瑕疵担保責任を短縮、あるいは免除してもらう契約をとることです。
一般的に住宅の売買で瑕疵担保責任の期間は1年程度となっていますが、その期間は買主との合意を得られれば自由に取り決めることができます

そのため、買主が決まったら瑕疵担保責任の期間について話し合い、3ヶ月程度に期間を短縮してもらう、あるいは免責してもらうなどの契約を交わしましょう。

2.更地にして売却

この売却方法は、空き家となっている住宅を取り壊し、土地だけの状態にしてから売却する方法です。
家の劣化が激しい、倒壊等の危険性が高い場合にはこちらの売却方法を選択しましょう。

明らかに管理されていない空き家の場合、古家付き土地として販売しても、買主に良い印象を与えることはできません。

取り壊し費用を負担する費用がありますが、更地にすることで良い条件で早期売却を目指せるでしょう。

更地にして売却するメリット

更地にして売却すると次のようなメリットを得られます。

  • 買い手が見つかりやすい
  • 建物に対する責任を負う必要がない
  • 相続空き家3000万円特別控除が適用される

更地にして売却する最大のメリットは、買い手が見つかりやすいことです。
更地であれば買い手が様々な土地活用を行いやすいため、幅広いニーズが見込めるでしょう。
特に新築住宅の建築を目指して土地探しをしている人にとってはそのまま建設が始められ、施工期間を短くできるため、購入のきっかけになるかもしれません。

古家付き土地として販売することのデメリットでお伝えした瑕疵担保責任について、その責任を負わずに済むのもメリットです。

瑕疵担保責任が生じる可能性の高い住宅が無いため、売却後にトラブルが生じる心配がありません。

また、相続した空き家を売却する場合、相続空き家の3000万円特別控除が適用される可能性があります。

一般的に広く知られているマイホーム3000万円特別控除は所有者が購入した居住用住宅にしか適用されませんでしたが、税制改正によって同じ控除額の特例が現在、人が住んでいない相続された空き家にも適用されることになったのです。

この特例を受けることができれば、例え譲渡所得が発生してもそれに対する税金を払うことなく、手残りを収益化することが可能となります。
相続空き家の3000万円の特別控除の要件は少々複雑となっており、現行の耐震基準を満たしていない場合に古家付き土地として売却する場合は基準を満たすようリフォームする必要があります。

耐震リフォームをして売却するよりも、取り壊して売却した方が所有者の金銭的負担が少なくなると考えられます。

そもそも空き家法は、空き家を無くすことを目的としているため、相続した空き家を売却する際は更地にすることでより多くのメリットを得られるでしょう。

更地にして売却するデメリット

空き家を更地にするには解体費用がかかります。
下記の表は建物構造別の建物解体費用の目安です。

木造4~5万円/坪
鉄骨造6~7万円/坪
鉄骨鉄筋コンクリート6~8万円/坪

例えば木造住宅20m2ですと人件費も合わせて100万円程度が必要となるでしょう。

売却価格に解体費用を上乗せすることは可能ですが、先に解体費用がかかるため所有者が資金の用意をする必要があります。

自治体によっては空き家対策のために解体に対する補助金制度を設けていたり、金融機関によっては空き家の解体や修繕に要する費用に利用出来る空き家対策ローンを借りられるところもありますので調べてみましょう。

更地にすると固定資産税等の金額が高くなってしまうのもデメリットです。
売れるまでの期間が長いほど所有者の負担が大きくなってしまうため、早期売却を目指す必要があるでしょう。

古屋付き土地と更地での売却のメリットとデメリット
こざかな生徒
こざかな生徒

古家付き土地で売るか更地にして売るか、判断に迷う場合はどうしたらよいでしょうか?

エリアやその他条件によってどの売却方法を選択すべきかは変わりますので、売却を検討したらまずは不動産会社に相談してみましょう。
空き家の売買を得意としているところや地域密着型の不動産会社であれば適切な売却方法や価格設定、費用の相談にも応じてくれます。
売却の仲介を依頼すれば売却活動のサポートも行ってくれますので、早期売却にも役立ちますよ。

クジラ先生
クジラ先生

売却以外の活用方法

空き家の維持管理から解放され、収益化できる売却。
とはいっても、思い出のある家を手放したくない、将来的に住みたいと考えている、いずれ何らかの形で活用したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
最後に、売却以外の空き家活用方法についてご紹介します。

空き家をそのまま残しておく場合は、特定空き家に指定されないための対策が必要です。
そのために必要なのは定期的な管理ですが、遠方にある場合等は適切に行うことができません。
そこで現在、空き家のリスクを防ぐべく、空き家の管理を代行する業者が増えています。

空き家巡回サービスについて

空き家の管理を代行する業者の空き家巡回サービスについてみてみましょう。
主に以下のような空き家所有者を対象にサービスを行っています。

  • 長期入院している
  • 老人ホームに入居している
  • 空き家を相続したが遠方に居て管理ができない
  • 転勤や海外赴任で持ち家が空き家になっている
  • 高齢になったため所有している空き家を管理できなくなった

このような理由で空き家となってしまった住宅を定期的に巡回し、次のような管理を行っています。

  • 室内の清掃
  • 換気・通風・通水
  • 郵便物の整理
  • 雨漏りチェック
  • 敷地内のゴミ拾い
  • 雑草の刈払い

サービス内容はプランによって異なりますが、月1回程度の頻度でこのような管理を行ってくれます。
クレーム対応や緊急時点検、報告書の送付も行ってくれるため、空き家の維持管理ができない方でも安心して所有し続けることが出来るでしょう。

このような空き家管理サービスは大手不動産会社やNPO法人などでも提供していますので、売却せずに空き家を維持したい方は是非ご検討ください。

こざかな生徒
こざかな生徒

空き家管理代行の金額はどのくらいですか?

一般的には郵便物のチェックやゴミ拾い、外部チェックなどの最低限の管理が揃っているプランで月額2500円程度、90分の換気などインフラの維持管理も含めると月額5000~8000円程です。
年間27500円~90000円程度と少々高く感じるかもしれませんが、所有者が管理するとなると交通費等もかかるでしょう。
自身で管理を行うか、業者に頼むか、費用対効果を調べて検討してみましょう。

クジラ先生
クジラ先生

管理代行やサービスを活用しよう

ここまで、空き家のリスクと売却について解説してまいりました。
建物が建っていない土地だと固定資産税が高くなるからと、古くなった住宅をそのまま放置していた方も多いでしょう。
しかし、空き家を放置していると時間の経過とともにリスクが高まっていきます。

空き家はいずれ多くの危険を生み、それは近隣住民にまで広がっていくでしょう。
空き家対策特別措置法で強い権限を持った自治体による対策によって特定空き家に指定されることになるかもしれません。
住宅がある事によって恩恵を受けていた税制面での優遇も受けられなくなり、所有者は空き家を所有していること自体がリスクとなります。
定期的に適切な管理を出来ないようであれば、売却や管理代行サービスなどによる対策を早急に行った方が良いでしょう。

売却するなら資産価値が大きく変わる築20年を境に売り方を変えることが大切です。
家付きで売るか更地にして売るか、どちらもメリットデメリットがありますので、物件の状態や適用される特例などを踏まえ慎重に検討しましょう。

管理代行を利用すれば、特定空き家に指定されるなどといったあらゆるリスクを回避できます。
さまざまな業者が空き家管理代行サービスを提供していますので、売却せずに所有し続けたい方はこのような方法で対策を行いましょう。

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