一軒家を貸したい人が知っておきたい注意点!賃貸の手順と合わせて解説

2021.5.4

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この記事の監修・執筆者

未来不動産コンサルタント株式会社

代表取締役 小川 樹恵子

保有資格:不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸経営不動産管理士、FP2級、証券外務員2種、貸金取扱業務取扱主任者

【本サイト(鯨鑑定士の不動産売却・投資)のメイン監修者】2007年から2014年の間に、個人の不動産鑑定事務所ほか、住友不動産株式会社に勤務し、不動産鑑定評価実務や不動産売買の経験を積み、「不動産の鑑定評価から売却・購入までワンストップ対応!」をモットーに、2014年未来不動産コンサルタント株式会社を設立し、現在は、不動産鑑定・不動産売買のほか不動産実務等の講師なども務めている。

何らかの事情で一軒家の戸建住宅を誰かに貸したいという場合、どのような手順でどんな手続きが必要になるのでしょうか。

急に遠方へ異動や転勤が決まってしまったり、親族が亡くなってしまい実家の一軒家を相続したが、自分たちで住むことは考えていない…など、様々な事情を抱えてしまうと、そういう時はどうしたら?となりますよね。

場合によって売却か、貸家にするかなど悩むこともあるかと思いますが、今回の記事では「一軒家の持ち家を貸したい人」へ向けて必要な手順や注意点などを説明していこうと思います。

あえて手放したくはないが、かといって空家のままにしているのももったいない…という事情もあるでしょう。

また、現存しているマイホームのローンを返済中の場合はどうしたらいいか、など考えることは多いですね。

今回は売却するより貸したほうがメリットが高いと思われる、持ち家を貸したい人向けに解説しますので一緒に見ていきましょう。

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

勉強になります!

目次

持家の一軒家戸建を売ろうか、貸そうかと迷っている場合

大きな判断材料の一つとするために、まずは「売ったほうが良いケース」と「貸したほうがいいケース」の2パターンを検証してみましょう、

このケースを双方見比べてみて、あなたにとってメリットが大きく感じる方を選択すれば大丈夫です。

持ち家一軒家の売却と賃貸貸出しはどちらがいいか条件比較一覧

売却のほうが良いケース・立地条件があまり良くなく、周辺の賃貸相場も安いエリアに持ち家がある
・今後、住む予定にはしていない
・ローン残債がもうない
賃貸のほうが良いケース・近い将来に戻る予定がある(転勤や長期主張など)
・立地条件がよく賃貸需要が高く、入居希望者が見込める

貸すよりも売却したほうが良いケースの例

  • 立地条件があまり良くなく、周辺の賃貸相場も安いエリアに持ち家がある場合
  • 今後、住む予定にはしていない場合
  • ローン残債がもうない場合

おおむねこの3つになるかと思いますが、例えば肉親から相続などで譲り受けた場合に、特に立地条件がよくないことに該当する場合は、そもそも賃借人を探すのが中々大変になってくると思います。

二つ目、住む予定がない場合だと空家になるため、今後維持管理がかなり大変になってくることが予測されます。

最後にローンがない場合なら銀行の担保や抵当権の問題もクリアできてますので、銀行への交渉や手続きなどでしがらみもないため、売却はしやすくなります。

売却よりも貸すほうが良いケースの例

  • 近い将来に戻る予定がある(転勤や長期主張など)
  • 立地条件がよく賃貸需要が高く、入居希望者が見込める場合

戻る予定があるのなら、手放すと二度と戻れなくなりますので当然、貸す方向にメリットが高くなります。

また二つ目の「立地条件」は貸したい人にとっても、非常に大きな要素となっていきます。

これはなぜかというと、そもそも一軒家だと立地条件に恵まれた場所に建っていたとしても、借り手を探すのは実際かなり難しいものなのです。

貸したい人の思惑より、借りたい人の希望に沿っているかどうかが重要

理由は、一軒家の場合借り手だと「家族」となる可能性が高いからです。

賃貸アパートと違い、多くの単身世帯は家賃をできるだけ抑えようと集合住宅を選ぶ傾向が高く、そもそも結婚して定住のためにマイホームを購入する場合は、ほとんどの世帯が新築を希望するというパターンが多いのです。

それでも家族世帯に選ばれるためには、駅が近くアクセスが良い場所だったり、スーパーや学校などの施設が近くにあったり、行政が住民増加のための支援を積極的に行っている街であること、などの条件が好まれます。

それであれば、マイホーム主義ではない家族世帯にとってはその一軒家は大きな魅力に映ることでしょう。

一軒家を貸したい人にとっての注意点

今回は、売却ではなく「貸したい」というケースを主体に説明を進めていきます。

持ち家を貸すことによる一番大きなメリットとしては、借主からの定期的な家賃収入が得られるということです。

ただ、これもローンの残債状況によっては銀行からの承認が得られない可能性や、今後起こりうる修繕や改修などの定期メンテナンス費用が掛かってくること、また借主の性格や家庭内環境がどうであるかなども、あなたの持家にとってリスクを孕む要因となる可能性があることを忘れてはなりません。

とはいえ、このまま放置して空家にしておくと収入も得られないどころか、傷みもどうしても早くなってしまいます。このあたりのリスクとメリットとを天秤にかけて、しっかり状況を判断した上で「貸家にする」ことを選択するべきですね。

一軒家を貸したいという人によって、それぞれ背景や事情があるかと思いますが、次からはおもに「転勤や赴任のため」に持ち家を貸すと決めた場合についての説明を続けていきます。

持家の一軒家を貸したい人が得られる利点と難点

一軒家を貸すことで、貸したい人にとっては家賃収入以外に大きなメリットが得られることも多いのです。

ではどのようなメリットがあるのかを、次に一つずつ詳しく説明していきます。

一軒家貸出で得られるメリット&デメリット一覧

メリット(利点)・定期的な家賃収入(不労所得)を得られる
・近い将来に「自宅」として再度移り住める
・空家にならないため維持管理と傷み防止につながる
デメリット(難点)・借主が長期間決まらない可能性がある
・いつでも空家になるリスクがある
・貸出期間中は税務や確定申告を行わなければならない

利点1:定期的な家賃収入(不労所得)がある

何といっても貸したい人にとっての一番のメリットは、これに尽きるでしょう。

今後しばらく、入居者がローンや修繕維持費などの一部の肩代わりをしてくれるというのは、精神的にも経済的にも余裕が生まれてくる一番の魅力といえます。

また管理方法をどうするかによっても収入の形態は変わってきますが、取り急ぎ「今後の収入が一定額確保できる」という安心感はかけがえのないものです。

利点2:近い将来に「自宅」として再度移り住める

特に新築で購入したマイホームであれば、一時的に貸家にしている期間にも収入が得られる上に、将来は「我が家」としてのくつろぎをまた味わえるというのは感無量でしょう。

最終的に帰れる家が待っている、というのは仕事もますます張り切りたい気持ちになるかと思います。

利点3:空家にならないため維持管理と傷み防止につながる

これは車などでも同じですが、一軒家も長年使わないと痛みや劣化はどうしても早くなっていくものです。

入居者がいる時点で、最低限の換気や掃除、虫の駆除や動物、不審者や悪意を持った付近住人などの侵入を自然と防止することが可能になってきます。

まったく管理をしない空家にしてしまうと、例えば雨漏れ発生や酷暑などの環境による劣化があっても誰も気付けませんし、害虫や小動物などによって家中が荒らされてしまう確率もかなり高くなります。

実際、空家にして放置することで半年も経たないうちに、家には様々な障害が発生してきます。

空家にしてしまうと、家の傷みは想像しているよりも早く、酷く進んでいくのです。

では次からは、一軒家を貸家にすることで生じるデメリットも説明します。

難点1:借主が長期間決まらない可能性がある

一軒家を借りようとする人は、ほとんどが子育て中の家族世帯か、老齢期の夫婦になるかと思います。

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

また、最近では外国人家族も増えていますね。

こういった家族構成となれば、おのずと駅やバス停の近くだったり、スーパー、商店街、学校、役所などの施設が地学にあって移動アクセスが便利なところを優先的に選ぶ傾向が高いです。

車社会となっている地方だとまた条件は違ってきますが、都心部や首都圏ではほとんどの選定基準はここにあると言ってもいいでしょう。

また、小学校くらいのお子様を持つ子育て世代は特に「短期間更新の賃貸契約」はあまり好まないケースが多いように見受けられ、できるだけは5年から10年以上の眺めのスパンで入居を続けられる条件を求められるかもしれません。

特に外国人家族の場合だと、ある程度立地条件が良くなくても、比較的条件交渉に折れやすい面はありますが、貸したい人が日本人を希望するケースがやはり多いため中々マッチングは難しいところでしょう。

このように、一軒家の場合だと、貸し手と借り手が双方希望通りにスムーズに契約…というケースはなかなか難しい面もあるのです。

難点2:いつでも空家になるリスクがある

もしマッチングが上手くいったとしても、普通借家契約にするか定期借家契約にするかによっても違いますが、契約期間が切れるころを目処に借主が更新をせず、そのまま移転を理由に退去してしまう場合もあります。

借家契約の種類については後述しますが、将来的に「自宅」として戻ろうとする場合はこのお互いのタイミングもピッタリとなることはあまりなく、もし途中で退去された場合はその直後となる入居者をまた探さなければならなくなる、などの問題もあります。

そうなると、さらにその次の入居者が見つからないとなれば、当然ですがその期間は空家となるのも、注意点ということになります。

難点3:貸出期間中は税務や確定申告を行わなければならない

難点というほどでもないと思いますが、普通にお勤めの方にとって毎年確定申告をしなければならない、というのは従来の生活上であまり馴染みがないことなので、少々煩わしいと感じる方が多いのでここに挙げました。

なぜ確定申告が必要になるのかという理由は、家賃収入という収入の種類は給与所得と違って計算を別にしなければらならない決まりがあるからです。

普通に会社の給料から天引きされる所得税は、本来自分でやるべきの計算や納付などを経理が代わりにやってくれるというルールになっていますが、家賃収入の場合は会社に任せられる収入の種類ではないため、自分でやらなければなりません。

とはいえ、このような専門的な会計書類作成や申告業務を初めてなのに一から全部できる人はまずいないので、ほとんどの場合税理士さんに依頼して確定申告業務を代行してもらうのが一般的な流れです。

税理士というと、これもまた馴染みがない業種の方々だと思いますので、取引する前に不動産業者にも「確定申告はやったことがないがどうしたらいいか」など、最初にまずは相談してみるのがいいでしょう。

ちなみにですが、この場合の確定申告の報酬額はおよそ5~10万円くらいで依頼することができます。

一軒家を貸し出した場合の確定申告で計算する項目一覧(例)

収益となる項目 (売上額として計算)・家賃収入 ・礼金や謝礼などの収益
・手続代、受取手数料など
・返還しないで良い敷金や保証料など
・共益費として受け取れる代金など(戸建ての場合はない場合が多い)
支出となる項目 (必要経費)・固定資産税や都市計画税などの税金
・家屋にかけている保険料 
・維持修繕管理費など
・管理者(不動産業者や管理会社へ家賃から徴収される額)
・住宅ローン残債がある場合はそのうちの金利手数料分(元本は含めない)
・税理士や司法書士なを依頼した場合の支払報酬
・不動産業者や管理会社に依頼してかかった広告宣伝費等

※このうち所得税額や住民税などの個人的な税金は必要経費として認められないことに注意が必要です。

一軒家を貸していくための実際の手順について

様々な検討を重ねた結果、やはり「貸したい」となった場合にどのような手順で賃貸契約を進めていけばいいかについて説明していきます。

念のため確認ですが、今回の説明は「転勤や単身赴任のために、一時的にマイホームの一軒家を誰かに貸すことにしたい。その後、時期を見てまた自宅として戻る予定だ」という想定で以下の解説をしていきます。

まずは一軒家の賃貸物件が得意な不動産業者を探す

自分一人で借主を探すには相当な専門知識や時間も必要となるため、現実的ではありませんこのため、まず最初に信頼できる不動産業者を選び依頼するところからスタートします。

たんに「不動産業会社」というだけだと、その会社が何を得意にしているのかで、かなり結果は変わってきます。

例えば売買や仲介などに主軸を置いている不動産業者もあれば、集合賃貸が専門という不動産業者もあります。

戸建て一軒家での賃貸仲介の実績が多い不動産業者を選定することが大事です。

不動産業者は「借りたい人」を募集するための広告や宣伝を仕事としてやっていますので、集客と仲介をお任せすることになります。

依頼内容のすり合わせが終われば、契約する

不動産業者へお任せすることが決まれば、次は契約となりますが、この契約にも二種類あります。

代理契約という「お任せ」タイプの契約と、媒体契約という「自分で審査する」タイプの二種類です。

これらの契約方式まで決めたら、物件の状態を実際に確認し、引渡しの準備をしていよいよ入居者広告募集開始の流れとなっていきます。

次の手順に進む前に、少しこの「契約の種類」について補足解説しておきます。

クジラ先生
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こざかな生徒
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勉強になります。

代理契約とはどのような契約?

入居者を募集して賃貸契約の仲介をするという意味ではどちらも同じですが、代理契約の場合は不動産業者が「貸したい人の代理」となって、入居者の面談や審査など、ある程度を任せる、という意味になります。

例えば内見を希望する応募者に対して、面談や立ち会いなど入居審査に関することを自分自身がいちいち介入するのが難しい(ほとんどの場合はこうだと思います)、という場合はこちらがお勧めとなり、担当者にある程度まで仕事を任せる、というかたちになります。

いわば、不動産のプロにほぼ委任するような形ですね。特にお互い遠方同士だと、入居者本人と会うことなく手続きから契約・入居まで一切合切を任せられるので仕事もスムーズに収まりやすいのです。

媒介契約とはどのような契約?

こちらは、入居者募集の集客広告を出すのは不動産業者で、面談や審査などで入居者を決めるのは貸主となっている契約方法です。

どちらかというと、入居者の出入りが多い物件を持つ賃貸アパートや賃貸マンションのオーナーなどが自発的に審査をする場合にこちらが多く、不動産業者はあくまで広告募集と入居者との連絡などを主な役割としています。

事務的なやり取りが多く、時間もそれなりに必要ですので、転勤の事情などで移動や面談が難しいという場合はあまりおすすめできません。

入居に関しての条件などを決定する

契約方法が決まれば、次は入居条件などを詳しく決めていきます。この中には家賃(賃料)も含まれ、ほとんどの場合、賃料のうち一定の割合が不動産業者への管理手数料として差し引かれていくることになります。

賃料は当然のことですが、高く設定すると維持費に対しての利益は大きくなりますが入居希望者が減っていきますし、安く設定すると入居希望者はすぐ見つかりやすい反面、維持費が追いつかなくて持ち出し(手出し)の割合が大きくなります。

賃料の設定バランスは中々きわどいところもありますが、ここは考え方次第です。

微妙に高く設定し、契約期間満了後に退去されて、また次の入居者を募集する手間とリスクを考えるくらいなら、多少維持費を割ってでも安めに設定し、その分長く入居してもらい空家リスクを減らすという考え方もあります。

また入居条件についても、制限を設ける内容があまりにシビア過ぎるとこれも入居者にとって難色となる場合があります。入居条件が多ければ多いほど募集の際に集まる希望者は減っていきやすいです。

全室禁煙はさすがに最近では当たり前の条件ですが、例えばペット同居の有無やインターネット新規回線工事の許可・不許可などの部分です。

人によって生活形態や価値観は本当に様々なので、感覚や程度の差が難しいところもあるかと思いますので、不動産担当者にもよく意見を聴いた上で、賃料と条件については事前に十分相談してから決めたほうが良いでしょう。

内覧を経由して入居賃貸契約へ

当然ですが家の中は、その時までに完全に家財などを撤収し清掃して、明け渡しておく必要があります。

家具やインテリア、エアコンなどはどうするかなど細かいところも事前に不動産業者としっかり相談と打ち合わせを行っておきましょう。

不動産の担当者も、新規入居者に対して説明のために家財や残置物などの状況を把握しておかなければなりませんので、移動すべきものや置いておくものなどを細かく決めておく必要があります。

基本的に家具家電品(照明器具・エアコン・カーテン)などは「不動産」にはなりませんので、破損や故障など管理責任の問題などもあるので、基本的に貸したい人が撤収し自己管理するようにしましょう。

内覧のときに立会や事務手続きは必要?

基本的に、内覧開始となればそこからは貸主が物件に立ち会う必要はありません。不動産業者が全部代行してくれるので、希望者の入居契約が決まるまでは応対を繰り返してくれます。

必要に応じて書類などの事務手続きを行う場合もありますが、遠方に出張している場合は郵送などでのやり取りで入居手続きが完了することがほとんどです。

契約が決まれば、翌月からようやく晴れて家賃収入が継続してくることになります。

貸家として一軒家を貸す際は、いくつか注意点が存在する

前回の手順解説で、おおまかに一軒家の新規入居者獲得まので者流れを説明しましたが、貸したい人にとっての細かな注意点などもいくつかあります。

後で「え~そういうことだったの?」とならないよう、事前にこれらの注意点もチェックしておきましょう。

賃貸契約の形態は2つある

賃貸マンションやアパートに住まれた経験がある方なら覚えがあるかと思いますが、賃貸契約には契約する期間によって普通借家契約と定期借家契約という二つの形態があります。

このうち集合系の賃貸で結ばれる契約のほとんどが、普通借家契約となっているはずです。

普通借家契約は、入居者が継続して住居の用途に供するために結ばれるもので、入居者と貸主双方に正当な理由がない限り、更新はそのまま自動継続されるようになっています。

このさいに、入居者に契約期間満了期に引き続き住居継続の意思がある場合、貸主の都合で「次回更新で退去をお願いします」とは言えないようになっているのが普通借家契約です。

これは借地借家法によって定められていて、入居者の居住権保護を目的にして制限された定めとなります。

いっぽう定期借家契約は、満了期間になれば入居契約がその時点で「終了」することを条件とした契約方法で、予め決められた期間となった場合、入居者は退去をすると約束された契約形態です。

もし、将来的に「この時期には自宅として戻る」という期日がハッキリとわかっているのなら、この定期借家契約にしておき、その時期に入居者から退去を求める契約方法を結んでおくほうがベターと言えます。

定期借家契約は相場よりも賃料が安く設定されやすい

これはどういうことかと言うと、入居者の側からすれば「この日までに退去しなければならない」という条件が付けられて契約することになるわけなので、一般家庭の世帯がこれから長い間、子育てや生活のために住居を必要とするのにはかなり腰が引けてしまう可能性が高いです。

事業主や企業などが、一時的なテナントや職場として借りたいという場合ならそれもありえますが、一般的な普通のご家族が入居することを考えると、最初に退去期限を決められているのはちょっと敬遠されるという事情があるはずで、何か特別な予定や計画をしている人でない限り、入居者募集の段階で間口が狭くなってしまうわけなのです。

こういった理由もあり、一般的に厳しい条件となることもあって賃料を割安に設定しなければ、応募者が集まりづらいので、相場よりかなり安めに賃料が設定されている、という事になるのです。

住宅ローンの残債があっても賃貸に出して大丈夫?

あくまで原則としてですが、持ち家の一軒家の住宅ローンをまだ返済中という場合、第三者に「貸す」ことは金融期間の規約上、禁止されています。

つまり「住宅ローンを借りた金融機関に無断で」勝手に第三者に入居者募集をした場合、それは違反行為となるのでこの点は十分に注意が必要です。

元々、住宅ローンは「永続的に安定した住居を持ち家として確保する」ために、行政などがその支援を目的として、特例的に金利や税率を大幅に軽減しているものですので、ローン残債があるのにも関わらずそこに永住せず、収益獲得を行う目的に変更されてしまうことになります。

金融機関側にしてみれば融資した条件が急に変更された話になりますから、元々の貸付条件で自宅に抵当権を設定しているものが無断で変わってしまったとなると、残債を一括で返済請求することができるようになります。

なので、ローンの残債が残っている場合は、まずは必ず事前にローンを借りた金融機関に「転勤のやむを得ない事情で一時的に移転せざるを得なくなった」と申告し、善後策を練ってもらうために相談するようにしましょう。

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

参考にします!

金融機関に無断で勝手に賃貸契約を結ぶと、後日大きなペナルティを課せられるおそれがあります。

ローン残債と家賃収入とのバランスは取れているか

住宅ローン残債が残ったままで賃貸契約を結ぶことを金融機関から「条件据え置き」で認めてもらえる場合は良いのですが、場合によっては一般金利で税軽減特例のなくなる「事業用融資」に切り替えられてしまう可能性も少なからずあります。

そうなってしまうと、毎月の返済額や、これまで特例軽減されていた税金なども普通に負担しなければならなくなったり等、急に維持費や支払額が大きくなり、当初の計算よりも大幅に収支計画が狂うケースが多いです。

毎月の賃料でローン返済額と「同額」に設定しておけば収支はトントンになるはずだ、と考えていた場合は大きな落とし穴です。

固定資産などの税金は自動的に毎年掛かってきますし、いずれ建物が劣化してくれば修繕費や設備などの維持管理費用、外装や雨漏れ点検・修理などのメンテナンス予算も見込んで積み立てておかなければならないポイントとなります。

年月が経てば経つほど、思いのほか維持費はかさんでいくものですので、特に残債がある場合はシビアに返済計画を見直すなどの検討が必要となってきます。

意外とかかる、貸家の維持費

第三者からの家賃収入は大きな魅力ではありますが「代償を得て貸す」以上は、一軒家も入居者のためのサポートやケアに努める必要も生まれてきます。

自宅として住まない以上、固定資産税や住民税などの負担は実費ですし、入居者のためのクリーニング費用や不具合などがある箇所は事前に修理やリノベーション・リペアも行っておかなければなりません。

家そのものについて入居者から不具合や故障などを申告された場合、貸主には誠実に対応する必要があります。

給湯機器や設備的なところで「壊れているので修理して欲しい」など申し出があると、対応しなければならず、その修繕費用などは貸主が負担しなければならないのです。

また、税金についても固定資産や住民税など、自己負担となる部分が多く占めてくることも忘れてはなりません。

一軒家を貸すことでかかってくる税金

住民税本業の給料などとは別に家賃収入に対して得た所得額に応じてかかる地方税
所得税本業の給料などとは別に家賃収入に対して得た所得額に応じてかかる国税
固定資産税所有する不動産資産などに応じてかかる
都市計画税市街化区域などの地域に不動産がある場合にかかる

まとめ

今回は、持ち家の一軒家を貸したい人に向けて重要なポイントを、事例などを交えておおまかに解説しました。

入居希望者がいかに早く見つかるか、また入居者となる方の性質や家族構成・価値観などの部分も貸主としては慎重に査定したいものです。

礼儀やマナーが常識的な人かどうか、近隣トラブルを起こさないように社会的な感覚をわきまえているか、などいかに不動産業者に任せる場合であっても、入居者の性格や性質などには注意深く目を凝らして担当者へそのことも伝えておくといいでしょう。

場合によっては家賃滞納を起こされるリスクも考えておく必要があります。

そういった思わぬ事態に備える意味でも、保証会社などの保険も検討しておくことが大事です。

まずは、不動産業者の担当者となる方へ、不安点や疑問はすべて相談するように心がけましょう。

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