土地の売却相場を知るための4つの調べ方と査定から確定申告までの流れ | 鯨鑑定士の不動産売却

土地の売却相場を知るための4つの調べ方と査定から確定申告までの流れ

2020.10.7

2020.10.7

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土地売却を成功させるためには、売却相場の把握が必須です。
適切な売り出し価格を設定できないと、せっかく土地に興味を示してくれている人を逃がしてしまうからです。

売却機会の損失は、大きな痛手です。
時間をロスするだけでなく、時が経つことで金額自体を下げなければならない状況に追い込まれます。

結果として想定よりも安値での売却となることから、スムーズに買い手を見つけることは極めて重要なポイントでしょう。

そのためには、売却における流れを理解しておくことも大事です。

動産売却は難しい点が多いため、優位を保つためにも手順は押さえておきたいものです。
土地売却相場を知る方法と売却時の流れを、はじめて売却する人にも分かるように解説していきます。

土地の売却相場は自分で調べられる!4つの方法をご紹介

土地を売り出すにあたって、価格決めをする必要があります。
何円で売らなければいけないといった決まりは特にないため、自分自身で自由に設定可能です。

ただし、だからといって相場よりも高すぎる金額ですと、買い手が見つかりません。
逆に相場より安すぎる金額で売り出すと、大損してしまいます。

よって土地の価格を決定する際には、売却相場を把握する必要があります。
結局のところ土地が売却できるかどうかというのは、需要と供給の関係で決まります。
よってどのくらいの価格なら売却できそうか、ギリギリのラインをあらかじめ探っておくことが大事です。

こざかな生徒
こざかな生徒

土地の売却相場って、素人でも調べられるものですか?

はい、大丈夫です。今回は4つの方法を紹介しますが、全部を実践してもよいですし、やりやすい方法を1つだけ試しても構いません

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

それで売却相場を正しく理解できるのでしょうか?

実際に売却する際には、不動産会社からアドバイスを貰えます。必要なのは相場観を養うことですから、まずは出来る事から試してみましょう

クジラ先生
クジラ先生

1、実勢価格を調べる方法

1つ目の方法は過去の取引事例を参考に、実勢価格を調べる方法があります。

国土交通省が提供している土地総合情報システム、あるいは不動産流通機構が運営しているレインズマーケットインフォメーションを活用しましょう。
どちらのツールでも、過去の成約価格を調べることが可能です。
具体的な使い方はこの後ご紹介します。

付近の土地がどの程度の価格で取引されたのか知ることで、おおよその相場イメージを掴むことができます。
過去実際におこなわれた取引の金額を基にするため、かなり信憑性の高いデータになります。

ただし注意点として、土地売買は需要と供給バランスで決定されるため、これらのデータの中には偏った取引も含まれている可能性があります。

要は、売り手か買い手のどちらかが得をしているケースも混ざっているということです。
例えば極端に高値を設定しても、その時たまたま買い手が現われれば、高い価格でも売却出来てしまいます。

相場観を掴むのには適していますが、特定の取引だけを鵜呑みにはしないようにしましょう。

土地総合情報システムを使おう

実勢価格を調べたい時に役立つのが、土地総合情報システムの不動産取引価格情報検索と言うコンテンツです。
このシステムは国土交通省が運営しており、土地の取引相場を広く認知してもらうことを目的として制作したものです。

実際に不動産取引をおこなった人にアンケートをおこない、それに基づいて取引価格を算出しています。
ただしプライバシー保護の観点から、具体的な番地に関しては伏せられています。

それでも本当におこなわれた取引の結果をある程度知ることができるため、近隣の売却相場を見れば十分参考になるでしょう。

難点としては、エリアによって取引数に偏りがあることです。
多くのデータを収集できる地域もあれば、取引事例がないエリアも存在するため、エリアによっては使えません。

レインズマーケットインフォメーションを使おう

元々不動産会社はレインズと言うシステムを使って、不動産情報を仕入れたり、逆に公開したりしています。

不動産売買におけるマッチングの促進を図るためで、システムを利用することで中古不動産市場の活性化が可能になります。
このレインズと言うシステムは、不動産会社しか利用できないものです。

しかしながら、レインズの情報を基に一般向けに公開されたシステムこそが、レインズマーケットインフォメーションになります。

よってレインズと同様に、国土交通省が指定している不動産流通機構によって運営されているサイトです。
不動産会社が使うレインズとの大きな違いは、過去の取引事例において具体的な町名などは特定できない点です。

土地の売却相場を実勢価格から調べる方法

何となくこのあたりに所在する不動産という具合にしか分かりませんが、土地総合情報システムと同様に取引情報を知りたい時には参考になるサイトでしょう。

2、地価公示から調べる方法

地価公示は毎年国土交通省が発表している、土地の適正価格になります。
国土交通省のサイトから調べることができ、全国2万地点をポイントとしているため、多くの人が利用しやすいです。
毎年1月1日を基準日として、2名以上の不動産鑑定士が国の基準に則って算出しています。
行政が決めた土地価格と考えると、分かりやすいかもしれません。

他にも公的価値を知る材料として、基準地価というものも存在します。
こちらは国ではなく都道府県主導で価格を決めており、基準日は7月1日に定めています。
また地価公示とは異なり、土地評価をおこなう不動産鑑定士は2名以上ではなく1名以上です。

どちらも市場原理任せの価格ではなく、公的に適正価格を決めることを目的としております。
市場原理によってのみ土地価格を決めると、極端な価格の上昇や下落が生じやすいです。

国や地方自治体が、公的事業をおこなうための土地を取得する際に著しく不利益なため、それを防ぐために公的な価格を定めています。

地価公示における注意点

地価公示は全国2万地点を対象にしているため多くのエリアをカバーできますが、必ずしも近くに調査地点があるとは限りません。
付近にない場合には、1番近くの結果を参考にすることになります。
また地価公示が示しているのは公的な価格でしかなく、実際の取引金額は変動することが多いです。

地価公示と同水準で取引しなければならない決まりはないため、実勢とは開きが生じているケースもあります。

よって需要と供給のバランスがあまり取れていないエリアの場合、特に価格が上下しやすいです。
他にも大通り沿いと裏通り沿いでは価格に違いも出やすいことから、あくまでも目安として捉えておく必要があるでしょう。

土地の売却相場を地価公示で調べる方法

3、固定資産税評価額から調べる方法

自分が所有する土地の売却相場を知りたいのであれば、固定資産税評価額から調べることも可能です。

土地あるいは家屋の所有者には、毎年固定資産税という税金が課せられています。
その支払いのために、固定資産税納税通知書という書類が毎年届いているはずです。

固定資産税納税通知書内に課税明細書がありますので、そこに書かれている土地の固定資産税評価額を見れば金額が分かります。

注意点としては、固定資産税評価額という項目の他に課税標準額と言う項目もある点です。
課税標準額は税金額を算出するために調整を加えた金額ですので、評価額とは異なります。

もし固定資産税納税通知書が手元にない場合には、役所で固定資産税評価証明書を取得すれば同じように固定資産税評価額を確かめることができます。
あるいは役所で固定資産課税台帳を閲覧させてもらっても分かります。

設定額は市場価格より抑えられている

固定資産税評価額は税金算出のために設定されている土地価格ですから、実際の市場価格とはズレがあります。
相場を知るためには、固定資産税評価額÷0.7で導びきましょう。

例えば土地の評価額が1500万円の場合、1500万円÷0.7=2142万円が市場価格の目安になります。

固定資産税評価額は課税水準を決定するための金額ですから、納税者の負担軽減を図るために、市場価格よりも少し抑えた金額になっています。
そこで÷0.7をすることで、実際の市場価格を掴むことが可能です。

とはいえ全国どこでも÷0.7をした金額が、市場価格になるとは限りません
人気のある土地は0.7で割った金額より、もっと高値で取引される可能性が高いです。

土地の売却相場を固定資産税評価額から調べる方法

また農地などの場合には税負担軽減のため、固定資産税評価額の設定が低いですから、実勢価格を知るうえであまり参考にはなりません。

4、相続税路線価から調べる方法

土地価格を知るために相続税路線価を調べる方法もあります。

相続税路線価は、相続税の金額を決定するため土地に金額をつけたものです。
国税庁のホームページより、自分自身でも調べることができます。

相続税路線価をみると、地図上の道路に沢山の数字がふってあるのが分かるでしょう。
自分の土地に面した道路の数字を探し出しましょう。

数字の単位は千円ですから、例えば200と書かれていた場合、200千円が1平米あたりの値段となります。
よって仮に50平米の土地ですと、200千円×50=10000千円が土地価格となります。

相続税路線価も市場価格とは少々ズレがあります。
先ほどの固定資産税評価額では0.7で割りましたが、今度は0.8で割りましょう。
÷0.8で導かれた金額がおおよその市場価格となります。

例えば今のケースでは、10000千円÷0.8=12000千円ですから、単位を変換させると1200万円です。

相続税も納税負担を抑えるために、実際の市場価格より少し低い金額で設定されていることが分かります。

土地の形状によっては補正が必要

相続税路線価では、土地の形状まで考慮されていません。
あくまでもスタンダードな土地における金額ですから、土地の形状が複雑な場合には補正して考える必要があります。

また面積に関しても、スタンダードな場合を想定してつけた金額です。
よって広すぎる土地などの時も、実際の取引額は多きく変わってくる可能性が高いです。

もう一つ注意点として、相続税路線価は主に市街地の主要道路に金額をつけたもののため、郊外では土地価格が設定されていないこともあります。

また隣接している道路が私道の場合なども路線価が定められていないため、その場合には一番近くの路線価を参考にすることになるでしょう。

土地の売却相場を相続税路線価から計算する方法

いずれにしろケースによってはあまり使えないため、別の方法を試しましょう。

ポータルサイトも土地相場把握に役立つ

土地相場を把握するのには、不動産ポータルサイトも活用できます。
このようなサイトを用いて、実際に近所の似たような土地がいくらで売り出されているのかを見てみましょう。

もしくは築20年以上の中古住宅における売り出し事例を見ても良いかもしれません。
木造ですと築20年以上経過した建物はほぼ価値が残っていないため、土地だけを売り出している状態とあまり変わらないからです。

このような売り出し事例を何件か確認すると、おおよその市場価格を掴むことができます。
注意点として、不動産ポータルサイトに載せられている情報は、あくまでも売主の販売希望価格であるという点です。

相場事情を加味せず、売主の事情によって高すぎる金額をつけられているものや、逆に安すぎる金額が設定されている不動産も混ざっています。
よって相場とかけ離れた事例を参考にしてしまわないように注意しましょう。

こざかな生徒
こざかな生徒

売主の希望価格なら、参考にする意味はないですよね?

もちろん売主の希望が反映された金額であるのは大前提です。しかし売り出し価格を決めるにあたっては、不動産会社のアドバイスが入るはずです

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

なるほど。アドバイスをきちんと聞いた事例なら、相場からそれほどかけ離れていないということですね

相場観を養うための参考にする分には、役立ちますよ

クジラ先生
クジラ先生

査定から確定申告までの流れを確認しよう

土地を売却するにあたって、流れを押さえておいた方がよいです。
売却が完了するまでの道のりは長く、やりべきこともたくさんあります。
手順を押さえておかないと、売却に要する期間が長くなってしまうため、あらかじめ知識をつけておく必要があるでしょう。

査定から確定申告までは、基本的に以下の流れで進んでいきます。

  1. 不動産会社の査定を受ける
  2. 媒介契約の締結
  3. 売却活動のスタート
  4. 売買契約の締結
  5. 引き渡し
  6. 確定申告をおこなう

どの項目にも、売却成功を左右する重要なポイントが含まれています。
そこで一つ一つの項目を丁寧に見ていきましょう。

1、不動産会社の査定を受ける

土地を売却することが決まったら、まずは不動産会社の査定を受けましょう。
自身の土地をいくらで売り出すことができるのか、客観的に把握する必要があるからです。

この際に、最初の章で学んだ売却相場の調べ方が役立ちます。
不動産会社の査定結果が、市場価格と大きくズレていないかどうか判断できるからです。
不動産会社の中には、媒介契約を結んで欲しいがために、わざと査定結果を高く提示する会社もあります。
自身でも相場を知っておくことで、不動産会社の査定に問題はないかどうか客観的に見ることができるでしょう。

また不動産会社に査定依頼することで、不動産会社の対応を肌で実感することができます。
実際に契約を結ぶ会社を選ぶのに役立ちますので、複数の不動産会社の査定を受けておくのがおすすめです。

土地売却を成功させるためには、パートナーとなる不動産会社選びが重要です。
特に担当との相性は大事ですから、不動産会社の査定はパートナー決めをする上での大事な機会となります。

机上査定と訪問査定

不動産会社の査定には、机上査定と訪問査定があります。

机上査定は基本的なデータを不動産会社に送り、それを基に簡易的な査定結果を出す方法です。
やりとりは全てメールなどで完結できるため、手軽さが魅力です。
ただしデータのみで判断することから、不動産個別の事情を加味した結果ではありません。

たとえば中古物件売り出しの場合、築年数は分かっても具体的にどの程度劣化しているのかという点は、データのみでは分からないです。

現物を見ることでしか分からない情報を度外視した査定結果のため、信憑性に今一つ欠けるのがデメリットです。

一方の訪問査定は、データを使用するのにプラスして、査定員が実際に現地まで赴いて査定をおこないます。
きちんと現物を確認するため、データだけの場合と比べると精度の高い結果を知れるのが魅力です。

精度の高い査定を受けたい場合は訪問査定を選ぶ

しかし来てくれた査定員の対応をする必要があるため、机上査定と比較すると手間がかかります

2、媒介契約の締結

査定をおこない不動産会社選びをしたら、その選んだ会社と媒介契約を締結させましょう。
媒介契約を結ぶことで、正式に仲介をお願いすることができます。

不動産会社の力を借りることにより、個人で不動産を売却するよりもずっとスムーズに売却することが可能になります。
売却相手探しにも予算を費やして貰えますし、契約面における書類作成などのサポートも受けられます。

このように不動産会社の力を借りて第三者に不動産を売却することを、仲介と呼びます。

仲介してもらうにあたって、買主と売買契約を結ぶことが出来たら成功報酬として仲介手数料を支払わなければなりません。
仲介手数料の金額についても、媒介契約の中で取り決めます。

また不動産会社におこなって貰える具体的なサポート内容も、媒介契約で決めるため、非常に重要な契約です。
もし疑問点などがある際には、契約を締結する前に解消しておくことが重要です。

媒介契約の種類は3種類

媒介契約には、次の3種類があります。

  • 一般媒介契約
  • 専属媒介契約
  • 専属専任媒介契約

選んだ契約内容によって特徴が異なり、得られるサポート内容が違うのはもちろんのこと、縛りの厳しさも変わってきます。
細かな違いに関しては、以下の表をご参照下さい。

項目一般媒介契約専属媒介契約専属専任媒介契約
複数社との契約不可不可
自己発見取引不可
レインズへの登録義務なし7日以内に登録5日以内に登録
活動報告の義務なし「2週間に1回以上1週間に1回以上

一般媒介契約では複数の不動産会社と媒介契約を結ぶことが可能です。

一方の専属媒介契約専属専任媒介契約は、1社としか契約を交わせません。
自分自身で買い手を発見してくる自己発見取引は、専属専任媒介契約のみ禁じられています。

またレインズと呼ばれるシステムへの登録は、一般媒介契約では任意となっています。
レインズに登録することで、売り手と買い手のマッチングが図りやすくなるため、一般媒介契約でも登録しておいた方がよいでしょう。

また不動産会社から売主への活動報告は、専属媒介契約と専属専任媒介契約では定められていますが、一般媒介契約ではありません。

まとめると一番縛りが緩いのが一般媒介契約です。
逆に専属専任媒介契約は縛りがキツイものの、その分厚いサポートを受けられるのが特徴になります。

仲介手数料の値引き交渉は契約締結前に

仲介手数料は法律で上限が決められています。
一方下限は決められていないため、不動産会社が独自で決定することが可能です。
もし仲介手数料の値引き交渉をしたいのであれば、媒介契約を締結させる前におこないましょう。

媒介契約を結んでしまった後は、値引きをする余地がないため却下されてしまいます。

上述のように媒介契約の種類には、不動産会社に有利な契約と売主に有利な契約が存在します。
不動産会社に有利な専属専任媒介契約を結ぶ代わりに仲介手数料を値引きして欲しいと持ちかけるのが、交渉材料としては一番です。

ただし仲介手数料の値引きはリスクが大きいです

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

なぜですか?

不動産会社にとって大事な収入源である仲介手数料を減らされるのは、モチベーション低下に直結するからです。また、他の顧客を優先されてしまうリスクも出てきます

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

リスクも考慮したうえで、値引き交渉の判断をする必要があるのですね

3、売却活動のスタート

無事不動産会社と媒介契約を交わしたら、いよいよ売却活動のスタートです。
売り出す土地がポータルサイトなどに掲載されるため、気に入ってくれた顧客が現われたら不動産会社に連絡が入ります

もしなかなか買い手が現われない場合には、設定価格の見直しをおこなう必要性も出てくるため、不動産会社のアドバイスを元に判断しましょう。

そして購入希望者が現われたら、内覧へと進みます。
中古物件を売り出す際には、内覧時の印象を良くするためにハウスクリーニングの実施をしておくとよいでしょう。
また電球などが切れている場合も、きちんと替えておくことが大事です。
土地の場合にも草むしりを実施しておくなど、商品を良く魅せるような工夫が必要です。

内覧時には建物や土地だけではなく、売主の人となりも観察されています。
不快に思われることのないよう、しっかりとした態度で買主対応にあたることが大事です。

また購入希望者の内覧は週末に予定されることが多いため、売却活動期間中は週末のスケジュールを空けておくのが望ましいです。

4、売買契約の締結

買い手が決まったら、今度は買い手と売買契約を締結させましょう。
購入希望者から貰った購入申込書を基に、売買契約を結んでよいかどうか判断します。

売買契約を結ぶ際には、買主から購入金額の一部を手付金として受け取ることができます。
手付金の設定は、買主と売主双方合意の上で自由に設定できますが、一般的には購入金額の10%が相場です。

もし買主都合で解除となった場合には、この手付金を丸ごと受け取れます。
一方売主都合で契約を解除した時には、手付金を買主に倍返ししなければなりません。
その辺りのこともよく踏まえた上で、手付金の金額を決めましょう。

注意点として、売買契約締結後にどちらかの都合で契約解除となった場合、支払った仲介手数料は返ってきません
不動産会社に落ち度はないからです。

ただし買い手の住宅ローン審査が通らなかった時は、契約自体が白紙となるため仲介手数料が返還されます。
もし手付金を仲介手数料の支払いに充当させる予定なのであれば、手付解除のリスクも踏まえておくべきでしょう。

用意する書類

売買契約を締結させるためには、複数の書類を準備する必要があります。
必要書類としては以下です。

  • 印鑑証明書
  • 登記済権利証もしくは登記識別情報
  • 身分証明書・実印
  • 固定資産税等納税通知書

印鑑証明書は発行から3か月以内のもののみ有効です。
よって売買契約を締結させる日から逆算して、発行するようにしましょう。

もしこれらの書類が手元にない場合には、法務局や役所に取得しに行かなければなりません。

売却を決めたら、なるべく早い段階で揃っているか確認しておきましょう。

仲介手数料は半金支払いにしておこう

不動産会社へ支払う仲介手数料は、あくまでも成功報酬という扱いです。
よって売買契約を締結した時点で、不動産会社には仲介手数料全額を請求する権利が生まれます。
ただし慣例では、売買契約締結時に50%、残金を引き渡し時とするケースがほとんどです。

その理由を説明すると、売買契約を締結した後も、引き渡しまではさまざまな業務が残されています。
およそ1か月の期間を要するため、無事売買契約締結までの役割を果たしたからそれでお終い、とされてしまうと売主も買主も困るわけです。
そのようなことがないように、仲介手数料の半額は引き渡し時の支払いにしておくのが望ましいです。

不動産売買契約書におけるチェックポイント

もし全額支払いを要求された場合には、不動産会社と相談するようにしましょう。

5、引き渡し

売買契約が締結したら、いよいよ買主への引き渡しです。
手付金を除いた残代金を売主から受領するのと引き換えに、物件の鍵を渡しましょう。

また売主は不動産の所有権を、買主に移す手続きをおこなわなければなりません。

これを所有権移転登記と呼びます。

基本的には司法書士に手続きを依頼することになりますが、残代金決済後に司法書士が法務局にて手続きする流れとなります。
よって売主は不動産会社及び司法書士から指示された書類を、引き渡しの日までに準備しておけば大丈夫です。

また売却するにあたっては、抵当権抹消登記も必要になります。
抵当権を抹消しないことには、買主が新たに住宅ローンを組むことができないからです。
こちらの手続きも引き渡しのタイミングで同時におこなうことが多いため、不動産会社の指示に従いましょう。

引き渡し前に新居へ引っ越す際の注意点

売主の中には、不動産を引き渡す前に新居に引っ越す人もいるでしょう。
要は買い先行での売却を選択する場合です。
引っ越しのタイミングで住民票を新住所へ移さなければならないのですが、これが所有権移転登記前にあたる際には要注意です。

住民票移動前に、必ず旧住所の印鑑証明を取得しておきましょう。

所有権移転登記時に印鑑証明が必要となりますが、登記している不動産と同住所のものしか受け付けてもらえないからです。
住民票を移動してしまうと、自動的に旧住所における印鑑証明が抹消されます。
そのため登記上の住所と、印鑑証明の住所が不一致となるため、今度は住所変更登記をおこなう必要が出てきてしまいます。

余計な手間を増やさないためにも、所有権移転登記前に引っ越すのであれば印鑑証明の取得を忘れないことです。

6、確定申告をおこなう

物件の引き渡しが完了し一段落といきたいところですが、まだやることが残されています。
それが確定申告です。
不動産を売却して利益が出た場合、譲渡所得が発生します。
譲渡所得には住民税と所得税が課せられるため、確定申告をおこなう必要があるのです。

ちなみに利益が出ない場合は、譲渡損失になります。
譲渡損失の場合は確定申告する義務はないのですが、その他の所得と損益換算が可能です。
支払う税金を小さくできるため、確定申告した方がお得になります。

よって基本的には利益が出ても損失が出ても、不動産を売却した場合には確定申告をする運びとなるでしょう。

また普段は会社で年末調整をしてもらっているサラリーマンも、確定申告が必要です。
譲渡所得は申告分離課税ですから、自分自身で申請しなければいけません。
売却した年の翌年の確定申告時期に、申告書を提出しましょう。

短期譲渡所得と長期譲渡所得

前述のように不動産を売却して利益が出た場合には譲渡所得が発生しますが、譲渡所得に課す税率は所有期間で異なります。
所有が5年以内であれば短期譲渡所得、5年超えですと長期譲渡所得に該当します。

詳しい税率に関しては、以下の表でご確認下さい。

所有期間による譲渡所得税率の違い

こちらの表からも分かる通り、短期譲渡所得には非常に高い税率が課せられています。
長期譲渡所得のおおよそ2倍となるため、短期間での不動産売却は非常に不利です。

特例が適用できれば税負担は抑えられますが、適用対象外であれば支払う税金が高くなることを覚悟しなければなりません。

よって不動産売却を検討している場合、いつ売るのかという判断がとても大事です。
高値で売却できるタイミングを狙うのはもちろんですが、同時に税金のことも考えたうえで、タイミングを見極めましょう。

こざかな生徒
こざかな生徒

どうして5年以内の売却は、こんなに税率が高いのですか?

投資目的での不動産売買を抑制するのが狙いです。要は転売対策と考えると分かりやすいかもしれません

クジラ先生
クジラ先生

まとめ

土地価格を把握する方法は、主に以下の4つです。

  • 取引事例を参考にする
  • 地価公示から調べる
  • 固定資産税評価額から調べる
  • 相続税路線価から調べる

売却する際の売り出し価格を決める上で大事なのが、市場価格の把握です。
取引事例を参考にする方法が実勢価格を把握しやすいですが、公的価格からでもある程度予測がつきます。
ただしいずれにしろ、売り出す時の需要によって最終的な売買価格が決まるため、必ずしも売却相場と同水準で売れるとは限りません

しかし適切な相場観を身につけておくことは、売却機会の損失を防ぐことに繋がります。
不動産会社の査定にズレがないか確認する場合にも役立つため、覚えておいて損はないでしょう。
売却相場を調べ、そして売却手順を理解しておくことで、一連の流れをスムーズにこなすことができるはずです。
損せず売却するためにも、今回得た知識をフル活用しましょう。

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